冬景色の白馬 白銀の八方池へ

登山者にとって雪山の季節分類では「厳冬期」。登山を楽しむには一番厳しい環境となる季節。

ですが、この日(1月21日)は、そこにいる方全員が笑顔になるようなコンディション。

 

白馬村、八方尾根スキー場のゴンドラとリフトを乗り継ぐ「八方アルペンライン」を利用して、

麓から約30分で標高1,800mのアルパインエリアへ。白馬店オープンの11時までの限られた時間に八方池へ行ってきました。

登山の基点となる「八方池山荘」を出発すると、すぐに見えてくる五竜岳。神々しい・・・。その左には鹿島槍。

 

登り始めて30分 八方山(標高約2,000m)の展望台からは白馬三山の雄姿が。

 

これから向かう八方池方面へ登る登山者やバックカントリースキーヤー。不帰の釼を正面に見ながら。

 

この日は快晴でしたが、風は強く。風の通り道には美しい風紋が。何十枚も撮影しましたが、肉眼で見た美しさを伝えるのは難しい。撮影センスの問題ですね・・・。

 

出発から約1時間で八方池に到着!! 「池ないじゃん!?」って思いますよね。当然ですが冬は雪に覆われて八方池は見ることができません。写真の2つの丘の間の窪地が池の場所です。夏に登ってきたことがある方は、見比べてみると面白いですよ。

 

厳冬期は、晴天に恵まれることは少なく、低い気温、強風、変わりやすい天候、雪山を登る技術、体力、経験、そして自身でのルート選択や様々な判断を適切に行わないと痛い目を見てしまいます。そういった理由からなかなか簡単にこの景色を自分の目で見ることは難しいかもしれません。それでも、ガイドを雇う、経験者と登る、自分で経験を積む、天候を当てるために長い日程を確保する、残雪期にチャレンジする等、いろんな方法を見つければ決して高すぎるハードルではないですよ。

 

是非皆さんも自分の目でこの素晴らしい景色を見に来てください。

↑ほんとはもっと綺麗ですから。撮影センスと良いカメラが無い・・・。

 

帰りは麓までスキーで10分で降りましたとさ。ちょっと遅刻したのは内緒です。

この記事を書いたのは「田中敦 ガイド」

田中敦 ガイド

公益社団法人日本山岳ガイド協会認定登山ガイド ステージⅡ
N.I.A.J(Nature Instructors Academy of Japan)所属

山好きの父親の影響で、物心がつく前から登山、スキーを始める。
航空関係の学校を卒業しながら全く航空系には進まず。卒業後すぐにガイド業を始める。
20歳~32歳まで、オセアニア、ヨーロッパ、特にスイスを中心に日本からのトレッキング、登山、スキーのお客様を案内する。
33歳に帰国後は、日本からガイド兼ツアーリーダーとして世界各地の山にお客様をご案内。
現在は、好日山荘登山学校講師 普段は好日山荘 松本パルコ店に勤務

≪主な海外山行≫
■タンザニア キリマンジャロ(4回)
■ロシア エルブルース(4回)
■南極 ビンソンマシフ
■オーストラリア コジオスコ
■ヨーロッパアルプス 4000m峰12座(モンブラン、マッターホルン等)