今回は登山中、休憩時に知っておきたいザック・リュックサック・パックを下す時のお話です。乾いた雪、湿った雪など様々ですが、降った直後はたくさんの空気を含んで柔らかいので、服やザックにたくさん雪が付いてしまいます。
背中に接触する背面パネルに雪が付着しないように立てて置くと良いですね。こんな置き方をすると雪が付くので良くありません。
特に背面がメッシュを使って通気性を重視したモデルだと雪が簡単に落ちず、背負えば体温で雪が融け、ウェアを濡らしてしまいます。
背面が平滑なタイプであれば、少々雪が付着しても手で払えば落とすことができます。
真っ白な雪面に自分のトレースをつけて先頭を歩く充実感は雪山ならではですね。
休憩場所や下ろす場所は重要です。
できるだけ傾斜が少なく、転滑落の危険が少ない、風当たりの弱い地形場所を選びます。堅い雪面で適当に置くとザックが転がってしまうこともあるのですよ。良い場所を決めたのなら、柔らかければ足で踏み固めためる、硬ければピッケルのブレードで削る等の作業で平らな凹みを作ってから置くのを習慣としましょう。これを「バケツを掘る」と言います。詳しくはまた!
この記事を書いたのは「ガイド 加藤智二」
公益社団法人日本山岳ガイド協会 認定山岳ガイド
日本プロガイド協会
日本山岳レスキュー協会所属
国立登山研修所講師
1960年生まれ。高校では小学校から続けるサッカーに没頭、キャプテンを務めました。
住み込みで新聞配達をしながら専門学校に通い、一人で山を始めました。卒業後、社会人山岳会に入り沢登り、岩登り、冬山など本格的に登山を開始、84年にネパールを皮切りにパキスタン、中国へ海外登山を行いました。
冬山登山や岩登りも行いますが、植物・地質など自然全般が大好きで、写真撮影も得意としています。
広範囲な登山を目指すことをモットーとしています。
現在は国立登山研修所講師や公益社団法人日本山岳ガイド協会などの事業への協力を行っています。
≪主な海外山行≫
■パキスタン ガッシャーブルムⅡ(8035m)
■中国 チョーオユー(8201m)
■日本・中国・ネパール三国合同チョモランマ・サガルマータ(8848m)
≪関連ホームページ・ブログ≫
■好日山荘登山学校校長のご挨拶