山岳ガイドが語る春の山の楽しみ方と注意点-島田ガイド

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春の山には、厳しい雪の季節の足跡と、新しい芽吹きの季節の息吹が共存しています。
そんな春山の登山の楽しみ方と注意点を島田ガイドに聞いてみました。
(この記事は2016年春の記事を再編集しています)

Q1.春山(残雪期含む)の魅力や楽しみ方と言えば?

A.美しい自然が作り上げる景色には溜息がもれますね

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日本の春山はなんといっても美しいですね。
山麓から山を見上げるだけでも自然が作り上げるコントラストに感動しますし、足元を観れば花々に癒されますね!
そして標高を変えれば3月ー6月は春山の世界。
日も長くなりますから存分に山登りできるのが春山の魅力ですね。
暖かくなり始めて動きたくなりますし残雪と新緑と花々を楽しみにぜひ一歩足を進めて山に入ってください。

Q2.島田ガイドおすすめの春の山は?

A.技術や経験に応じた様々な山をご紹介します!

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■初心者向け日帰り
4~5月 比良山系(花) 大台ケ原(新緑) 天城山(花) 丹沢山系(新緑) など

■経験者向
4~5月 大峰南奥駈(シロヤシオ) 鈴鹿縦走(新緑) 愛鷹山(展望) 瑞牆山(新緑) など

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■残雪初心者
4~6月 氷ノ山 伯耆大山 上高地 乗鞍岳 立山浄土山 木曽駒ヶ岳 谷川岳 など

■残雪経験者
4~6月 白山 三方崩山 燕岳 唐松岳 仙丈ヶ岳 武尊岳 平ヶ岳 など

■テクニカルな残雪
毛勝三山 剱岳早月 前穂高岳北尾根 笈ヶ岳 六百山 利尻岳 など

Q3.春山での必要な装備のポイントは?

A.山行スタイルに合わせた服装を!

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■新緑、花、展望
自然を楽しむアイテムとして、図鑑、双眼鏡、バーナー&コンロ&フリーズドライ、マット

■残雪
汗をかきやすいので、ファイントラックスキンメッシュ肌着、パワーメッシュインナーグローブ
濡れても保温力確保、ウール肌着、ウール薄手グローブ
紫外線対策に、アウトドアリサーチサンハット(つばの広い帽子)、バクバケット(防虫、防紫外線、メッシュ付帽子)
体温調整しやすい、化繊ダウンジャケット

今回、春山の楽しみ方と注意点を教えてくれたのは「島田ガイド」

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島田 和昭(しまだかずあき)
島田ガイド事務所 代表
公益社団法人 日本山岳ガイド協会認定 山岳ガイドステージⅡ スキーガイドステージⅡ
自然ガイド
独立行政法人 国立登山研修所講師
日本山岳レスキュー協会 事務局長
同志社高校山岳部 体育会大学山岳部コーチ
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1973年生まれ。「年少の頃はサバイバルに興味を持ち、山や川へはまり込む。
都会育ちにしてみれば、自然そのもの全てが新鮮であった。自分の心や体があっという間に引き込まれ、その後一人で北アルプス一周テント登山やカナダへのホームステイ、山小屋勤務へと歩んでいった。自由な山であるがゆえに、自由をコントロールする事、また自然環境も人間社会も、清濁をあわせもつ かけがえのない存在だと気づき、昔から何となく決めていた
人と自然の間で仕事をする道のひとつとして、プロガイドになった。
現在は、大学生・高校生山岳部のリーダー養成、小中学生のアウトドア塾、20~80代の本格登山者のガイドなどを行っている。

≪主な登攀歴≫
■無雪期 :屏風岩、錫杖岩、剱八峰、丸山東壁、屋久島等登攀
■厳冬期 :鹿島槍、不帰、滝谷、明神南壁、八ヶ岳、大山等登攀
■海外 :ヨーロッパ登攀(モンブラン、ベルト、マッターホルン、ドロミテ等)

≪関連ホームページ・ブログ≫
島田ガイド事務所
島田ガイドブログ

この記事を書いたのは「好日山荘マガジン 編集部」

好日山荘マガジン 編集部

登山・クライミング・キャンプのプロ、好日山荘スタッフによる編集部。あなたのアウトドアライフを応援します!