夏の山には、楽しみが沢山!
紺碧の空に届きそうな3000m級の山々も、
歩くだけで大汗が出る里山も、
山の中の沢に飛び込むのも、
山小屋に宿泊して登山者同士で交流を深めるのも、
テントを背負って自然を肌で感じるのも、
それぞれに違った楽しみがあります。
そんな夏山、ここでは3000m級の日本の屋根、北アルプスについて
楽しみや失敗しないポイントを井坂ガイドに聞いてみました。
(この記事は2016年夏の記事を再編集しています)
Q1.北アルプス小屋泊の魅力や楽しみ方と言えば?
A.登るのも過ごすのも快適!積極的に小屋を利用するコースプランを立ててみよう
食・住を全て自らの力で運ばないといけないテント泊とは違い、山小屋泊では荷物の軽量化を図れるため、重いバックパックに気を取られることなく登山そのものに専念できます。
北アルプスのほとんどの山小屋には、食堂、売店、トイレ、乾燥室、談話室などが設置されているので、荒天時でも一度山小屋に入ってしまえば濡れることなく快適に過ごすことができます。
山小屋によってはソフトクリームやおでんといった名物の軽食や、コース料理のような夕食など食事にこだわっているところも最近では増えてきました。
また、手ぬぐいやTシャツなどの山小屋でしか手に入らないお土産も人気の一つです。
これからテント泊にステップアップしてみたいという方は、調理器具と食料だけを持参すれば、わずかな重量増で快適な寝床を確保しつつ、自分の好きなものを食べることができるのでお勧めです。
Q2.北アルプス小屋泊での失敗談はありますか?
A遅い時間に到着するとゆっくりできないので要注意
ほとんどの山小屋では受付時に寝るスペースを指定されるので、布団が無いといった事態に陥ることはありませんが、どうしても早い者勝ちのような雰囲気になってしまうので、遅い時間に到着すると、ごく希に自分の布団が部屋の隅にぐしゃっと追いやられていることがあります。
モラルの問題もありますが、早出早着を意識して行動することによって先に自分のスペースを確保しましょう。
その際の確保するスペースは必要最小限にしましょう。
また、私の場合はいびきがひどい人が近くにいるとなかなか寝付けない場合があります。
ただし、いびきで寝れないという理由では部屋を替えてもらうことはできませんから、耳栓を持参して快適な睡眠を確保しましょう。
Q3.あると便利な装備や注意点は?
A.シルク100%のシーツがおすすめです!
水の確保が困難で、かつ天候の安定しない高山の環境では、布団や枕を洗ったり干したりできるのはごく限られた時となっています。
また多くの登山者が宿泊し、布団がジメジメしている場合があるので、シーツを持って行かれることをお勧めします。
シルクのトラベルライナーはシルクを100%使用しているのでサラサラとした肌触りで布団と体が直接触れるのを防いでくれます。
山小屋でのリラックス時に財布や携帯電話、カメラなどを持ち運ぶ際には肩掛けポーチが重宝します。
MAMMUTのTasch Pouchは、中身を小分けすることができるポケットや鍵を掛けるためのキーホルダーなどが内蔵されていて、小物を持ち運ぶ際に便利です。バックパックのストラップに装着するためのループ付きです。
今回、夏山の楽しみや失敗しないポイントを教えてくれたのは「井坂ガイド」
- 井坂 道彦(いさか みちひこ)
- 公益社団法人日本山岳ガイド協会認定山岳ガイド ステージⅡ
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1987年生まれ。中学時代に立山に登ったのを機に登山を始める。
山小屋で働いたのをきっかけに、穂高周辺でのアルパインクライミングを始め、ヨーロッパアルプスへの遠征も行う。
ボルダー、フリー、アイス、アルパイン等々、ジャンルを問わず幅広く楽しんでいます。
≪主な登攀歴≫
■ドロワット北壁「ジナットルート」
■モンブラン・ドゥ・タキュル「スーパークーロワール」
■穂高周辺のアルパインルート
この記事を書いたのは「好日山荘マガジン 編集部」
登山・クライミング・キャンプのプロ、好日山荘スタッフによる編集部。あなたのアウトドアライフを応援します!
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