山歩きの基本は四季を通じて同じですが、秋、特に注意してほしい3つのポイントをご紹介します。
ポイント1:日没が早い
日照時間が短く、日没が早まり、日没後の薄明るい薄暮も短くなります。
尾根の上を歩いていると気づきにくいですが、下山を開始して斜面から谷間に下って行くにつれ、薄暗くなるものです。
午後、疲れがたまる時間帯に、気持ちが急く!足元の凸凹が見えにくい!などを切っ掛けに「分岐での道間違い、転倒による怪我」が起こしやすくなります。
【対策】
登山開始時間を早くし、下山開始時間を前もって決めておきます。点灯確認済のヘッドランプを必ず持つようにしましょう。
ポイント2:昼間と朝晩の寒暖の差が激しい
寒暖の差が大きくなります。日が傾くと気温の低下が大きいです。
寒いと感じても登りではたくさん汗をかくものです。木陰に入ったり、谷間を歩くとき、汗でぬれた服は体温を奪います。休憩時に運動負荷が小さくなると急に寒さが身に沁みます。
【対策】
肌に触れるアンダーウェアはメリノウールやファイントラックのドライレイヤーを使います。
休憩時にサッと着ることができるようにレインウェアのジャケットなど取り出しやすい位置にパッキングしておきます。
ニット帽、ネックゲータ、手袋など体温が逃げやすい部位を覆う保温小物を用意します。
テルモス(魔法瓶)に入れた温かい飲み物もありがたいものです。ダウンジャケットやフリースなどの保温着も持っていきましょう。
ポイント3:急激な気温低下や天候急変による強風・降雪がある
標高の高い山域では急激な気温低下や天候急変による強風や降雪もあります。
風雨・風雪の影響が出にくい樹林帯にいる段階で防御する対策、引返すなどの決断が必要となります。
【対策】
低気圧通過、寒冷前線の通過、上空への寒気流入、雨雲の動きなど気象情報を入手します。
防水防風透湿機能を持つジャケットパンツを着用し、体温維持、行動力、思考力を保てるよう行動食をしっかり食べます。
まとめ
暑さが和らぎ、紅葉が楽しい秋の登山ですが、午後3時を過ぎ太陽が傾き始めると急激に寒くなってくることが多いです。
また「秋の日は釣瓶落とし」のことわざがあるように、日没時間を迎えるとあっという間に暗くなります。
時計や天気の状況を見ながら、下山まで気を抜かずに登山をお楽しみください。
この記事を書いたのは「好日山荘マガジン 編集部」
登山・クライミング・キャンプのプロ、好日山荘スタッフによる編集部。あなたのアウトドアライフを応援します!
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