暑い夏が終わると個人的には一番好きな季節である「秋」が訪れます。
大好きな登山にいろいろな付加価値が付きます。夏だと暑い低山でも涼しい気候で快適に歩け、紅葉と落ち葉を踏みしめながらのハイキングを楽しんだ後は美味しい食事、温泉、お酒も楽しみですね。
私は登山後の楽しみのために山を登っていると言っても過言ではありません。笑
【これの為ならどんなこんな道のりでも頑張れる!!】
この秋のハイキングをより深く楽しく、安全に過ごすために一番注意してほしい2点をご紹介します。
1つ目は「日没が早くなる」という点です。←当たり前やん!?ってツッコミが入りそうですが・・・。
日照時間が短く、日没が早まり、日没後の薄明るい薄暮も短くなります。例年、10月~11月の低山で道迷い遭難が多く発生します。インターネット等に出ている登山情報をもとに、夏と同じ時間配分でハイキングを楽しんでいると予想以上に早い日没のために登山道が見えにくくなってしまいます。特に低山は針葉樹林が多く、日中でも薄暗く、更に谷筋を通る道だと午後4時には真っ暗になることも。
【ライトがあれば見えますが、無ければ笹の中に入ってしまいそうです】
対策としては、単純に登山開始時間を早くし、時間のマージンを多く取りましょう。下山開始時間を前もって決めておくのも良い考えでしょう。
また、日帰りであっても点灯確認済のヘッドランプを必ず持つようにしましょう。
お薦めヘッドランプ
もう一つは「秋山は野生生物との遭遇に注意」です。
スズメバチやアシナガバチの被害は9月に多くなります。繁殖期に巣を守るために攻撃性が高くなるとも言われています。できる限り黒い服装は避け、もしも出会ってしまったら姿勢を低くしてゆっくりとその場を離れましょう。蜂が多い山域ではスズメバチジェット(スプレー)を持参して、いつでも使用できるように携帯しましょう。
また、クマが冬眠に備え、食料を求めて活発に動き回る季節でもあります。クマ出没情報もチェックして、あまり人が立ち入らない山域や北海道の山では熊撃退スプレーの持参もご検討ください。
それでは秋山シーズンも楽しく、気持ちよくハイキングを楽しんで、早めの下山を心がけ、人それぞれの付加価値を楽しみましょう!
秋蕎麦、ジビエ、日本酒、肌寒くなった夜空の中の露天風呂。
もはや、山に登るのが目的なのか、登った後の楽しみが目的で登るのか分からなく・・・。笑
この記事を書いたのは「田中敦 ガイド」
公益社団法人日本山岳ガイド協会認定登山ガイド ステージⅡ
N.I.A.J(Nature Instructors Academy of Japan)所属
山好きの父親の影響で、物心がつく前から登山、スキーを始める。
航空関係の学校を卒業しながら全く航空系には進まず。卒業後すぐにガイド業を始める。
20歳~32歳まで、オセアニア、ヨーロッパ、特にスイスを中心に日本からのトレッキング、登山、スキーのお客様を案内する。
33歳に帰国後は、日本からガイド兼ツアーリーダーとして世界各地の山にお客様をご案内。
現在は、好日山荘登山学校講師 普段は好日山荘 松本パルコ店に勤務
≪主な海外山行≫
■タンザニア キリマンジャロ(4回)
■ロシア エルブルース(4回)
■南極 ビンソンマシフ
■オーストラリア コジオスコ
■ヨーロッパアルプス 4000m峰12座(モンブラン、マッターホルン等)
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