干支の山“牛松山”に登ってきました。

今回マガジンを担当する私は、何かと牛が気になる年女の食いしんぼう。12年に一度のなんだかうれしい年です。

2021年初登山 と言えるのは一度きり。そんな初登山に選んだお山は、京都府亀岡市にある「牛松山」。丹波富士とも呼ばれています。
実は私の愛読雑誌、みなさんご存知の「山と溪谷」の1月号恒例の新年に因んだ山の企画に今年の干支「牛」の付く山として大きく紹介されていました。ヤマケイさん、教えてくださりありがとうございます!
いつものごとく登山欲をくすぐられ、牛に会うべく行ってまいりました。

牛松山全景
今回は感染予防も考え、車で移動し駐車場が近い愛宕神社より登り、金刀毘羅神社ルートへ下りるルートを採用。
登山当日は晴れ。冬らしいキーンと冷えた空気です。
駐車場看板
駐車場は亀岡市の「和らぎの道」のルートに隣接し、牛松山登山口に通じます。スタートは現代彫刻の道。いくつか作品がありました。

アスファルトのゆるやかな道から山へ近づいて行きます。

私のいつも登山のひそかな楽しみは、山でのおやつタイムと小さなものや他の人には素通りされるような自分の好きなものを見つけること。
のぼり初めの発見は、そっと祀られていた荒神様。


杉林を左右に見ながら、今回の最初の見どころ愛宕神社に到着です。

旧称は「阿多古神社」。「元愛宕」や「愛宕の本宮」とも呼ばれ、数ある愛宕神社の総本宮とも云われています。本殿は鎌倉時代後期の1280年頃の建立の国指定重要文化財。火の神様として知られています。

参拝後、お札と朱印をいただきました。

お札の文字は、 火廼要慎  ひのようじん と読みます。

このお札を家で見たことがあることを思い出しましたがいつのことだったか。
とても優しい笑顔の宮司さんにお札は家々の台所など火を使う場所に掲げる とご教示いただいたので我が家でも何事もないことをお祈りしながらさっそく貼りました。

境内には、アラカシ、リンボク、イヌマキ、大スギ 亀岡の名木がありました。
背の高い大きな木を見たらそのパワーをもらいたくて、つい近づいてしまいます。写真にはおさめられないことをわかっていながら、やっぱり撮影。


境内の下の道から水が落ちる音が聞こえてきました。小さい坂をおりると、水がたまっているところが寒さでこおって綺麗な形を作っていました。

愛宕神社からしばらく登ると右に入る登山口があります。こちらから本格的な登山開始!

さきほど訪れた愛宕神社の宮司さんは、45分くらいだよ、すごい急な道だけどね・・・
と教えてくださったのですが、思ったよりも急な山道はつづくつづく。
ね、うし、とら、う、たつ、み、うま、ひつじ、さる、とり、いぬ、い
と12支を繰り返したりしてひたすら登る。

撮影しながら休憩したりしていたら

気になるものを発見!
木にブルーのグラデーション?自然のきれいなものを見つけたら撮影せずにいられません。

登っている途中では、近くに引っ掛かり、とうせんぼ、斜め、地面に横たわる、根っこが丸見え・・・など色んな倒木がありました。

 

標高があがるとちらほら白い物体が!やっと雪が見れました。最近は寒い日が続いていたので少し期待していたのでうれしいお迎え。

 

頂上も近づいてきたのか登山道も平らになって雪の量が増えてきたところで

突如、ひっそりとしたところに一等三角点が!この部分だけを照らしているようでした。三角点 標高629.2m

 

少し歩くと、ひらけた場所があり、金刀比羅神社がありました。思った以上に多くの方が登っていることから人気のある山とうかがい知れました。

人けのない平らな場所へ移動し、休憩をとることにしました。

早々にお昼ご飯のカップ麺のおそばを平らげ、私のメイン?のおやつの時間!

せっかくの牛の山だから「牛乳」と「牛のパッケージ」の板チョコを使ったホットチョコレートを作ることにしました。

チョコレートは、どれもお気に入りのもの。お味の調整のためにカカオの分量の多い黒糖の甘みのフェアトレードのものも選びました。

いつものおうちの料理で活躍するなんでも削れるグラインダーを持参。

温めたミルクに思う存分チョコレートを削り落としたら溶けるようすが気持ちいい!ココアパウダーをかけて完成!

おやつにほかに簡単に楽しめるものを・・・とひらめいたのが焼きマシュマロ!注意しながらバーナーで炙るとあっという間に焼きマシュマロの完成!焦がさないように注意。

今回の登山の準備中に、おやつを探していたら、ようかんで有名なとらやさんで牛さんパッケージを発見!これで下山の糖分の補給もバッチリ。

 

パワーが復活したところで金刀比羅神社の鳥居から下山をスタートします。

そばには、十八丁 と記した丁石が。これは、下山まで順番にさかのぼるしかない!ということで、丁石とツーショットめぐり。

十五丁石と十四丁石の間の眺望。桂川の曲がっている様子も良くわかります。

十丁石と九丁石の間にも眺望がありました。京都パープルサンガの本拠地のスタジアムが見えます!

どんどん標高を下げていきます。後半もお付き合いください。

丁石は、金刀比羅神社からはじまっているので下山にこちらの道を使う場合は、六丁石と一丁石は見逃し注意!

とうとう終わってしまうとやり切った感と、少しさみしい気分になりました。

 

登山口には獣よけのとびらがありました、ちゃんと閉じて通過。

扉の後はしばらく舗装された道を下り、登山口へ向かう道まで戻ります。

 

 

三日月がデザインされた愛宕山の灯篭がありました。文化十四年と刻まれています。西暦だと1817年。

正面に「愛宕山」ときざまれています。京都市の愛宕山山頂に鎮座する愛宕神社の火伏せの信仰に基づく灯篭で、亀岡市内には100基を超える愛宕灯篭が建てられており、愛宕山を望めるということもありその信仰が篤い地域といわれているのだそう。

 

登山をスタートした駐車場まで車道に沿って戻ります。急ぎ足でしたが道すがら、何やらきれいな水色の看板が目に入りました。

KIRI CAFE    醸し出す雰囲気にこれは何かある!しかもこの歴史のありそうな土塀。もう曲がるしかありません。

昔使われていただろう陶器や瓦らしきものも見えます。

行きついた先には・・・古民家カフェがありました。

別棟の建物には古本コーナー。真っ暗なのでセルフで電気をつけて物色。私の欲しいと思っていた本をいくつも発見!ここは物欲をぐっとおさえて2冊だけ選びました。

何だろう?たこつぼ???

こちらのKIRI CAFEは2018年から開催されている「かめおか霧の芸術祭」の拠点として、2018年8月にオープンした交流スペース。
古民家を京都芸術大学の学生と一緒に改修し、週末はカフェとしてオープンしているそうです。スタッフの方もとてもやさしくてまた来たくなるあたたかな雰囲気です。カフェでゆっくるするのは次回のお楽しみにし手おきます。

 

すっかり夕景になってしまいました。畑があったり、日本の原風景が残る場所です。

 

亀岡市と言えば、歴史的には亀岡城、記憶に新しいのは脱プラの先進地域として、知られていますがほかにも興味深いものがたくさん。

ぜひ私も季節を変えて訪れてみたいと思います。

 

 

かめおか霧の芸術祭

2021年コアイベント実施期間: 2 月 11 日(祝)〜2 月 28 日(日)

https://kameoka-kiri.jp/

 

日本一短い距離で回ることのできる七福神めぐり

丹波七福神めぐり

http://www.city.kameoka.kyoto.jp/kankou/kurashi/kyoiku/leisure/kanko/shichifukujin.html

 

京都でクライミングするなら京都パープルサンガの本拠地に併設するクライミングジム。

グラビティリサーチ サンガスタジアムby KYOCERA

https://www.gravity-research.jp/shop/kyoto/

 

<おまけ>

今日のお買い物

・古本2冊 「雪のひとひら」 ポール・ギャリコ もう一冊はひみつ。

・鹿肉辣油mild  京都府舞鶴ジビエを使った加工品。今の季節の鍋料理に合いそう!

https://kwanzanjittoku.com/product/rayu/

・かめおか霧の芸術祭の手ぬぐい 霧を表現しているのか??水色が素敵なデザイン。

https://kameoka-kiri.jp/

文&編集●関本 亜紀

写真●加藤 智二、関本 亜紀

この記事を書いたのは「好日山荘マガジン 編集部」

好日山荘マガジン 編集部

登山・クライミング・キャンプのプロ、好日山荘スタッフによる編集部。あなたのアウトドアライフを応援します!