富士山 お鉢めぐりコース情報

富士山頂上の火口のまわりを巡る、お鉢めぐり。
日本最高所のトレッキングコースで、高度感あふれる360度の大パノラマ。
天候がよければ、遠く北アルプスまで見ることが出来ます。
日本最高標高3776m剣ヶ峰以外にも、
富士の火口、富士山頂に湧く貴重な金明水や銀明水、
富士山自体の影が富士の樹海に映る影富士など見所が沢山あります。

【富士山 お鉢めぐりコース情報】
・お鉢めぐりコースの基本情報
・お鉢めぐりコースのコースタイム
・お鉢めぐりコースの注意事項

お鉢めぐりコースの基本情報


吉田ルートと須走ルートが富士山北東部に、
富士宮ルートと御殿場ルートが富士山南部にたどり着きます。
日本最高所の剣ヶ峰(3776m)への登頂は富士宮ルートからが一番近くなります。
ハイシーズンでは登山者で混雑しています。

お鉢の中央部が大内院と呼ばれる火口です。
その周囲をぐるりと歩いていきます。
あまりアップダウンもなく、歩きやすい道です。

お鉢めぐりコースのコースタイム

お鉢めぐりコースの各区間の所要時間をご説明いたしますが、
混雑具合、体力、脚力により大きく変動します。
また、登山口によって頂上にたどり着く場所が異なります。予めご了承ください。

吉田ルート頂上→(約30分)→御殿場ルート・富士宮ルート頂上


吉田ルート頂上は登り切った目の前に、山口屋(支店)、扇屋、東京屋の3つの売店があります。
山口屋と扇屋の2つは宿泊が可能です。

多くの方は時計回りに回ることが多く、
剣ヶ峰3776mを目指して、まずは半周します。
成就岳、朝日岳という小ピークの横を通り過ぎ、富士宮、御殿場ルートの登り口に合流します。
頂上富士館という小屋があります。
この登り口より先ではトイレがありません。

御殿場ルート・富士宮ルート頂上→(約20分)→剣ヶ峰


馬の背という急な斜面を登っていきます。その先に剣ヶ峰へ分岐するポイントがあります。
馬の背は滑りやすい斜面で、下りで使うと転倒の危険もあります。
平地であればなんてことはない斜面ですが、
空気の薄さと体力消耗などにより普通に登れない方が多いです。
剣ヶ峰へ分岐するポイントから先は、
ハイシーズンでは写真撮影などで長蛇の列ができていますので
予め時間には余裕をもっておいてください。

剣ヶ峰→(約50分)→吉田ルート頂上


剣ヶ峰を通り過ぎ、北側のエリアにはいります。
御来光後ですと、西側、北西側に富士山の影が麓の樹海に映る影富士をみることができます。
富士山火口を見下ろし、ぐるっと半周していきましょう。

お鉢めぐりコースの注意事項


お鉢めぐりコースは日本最高所で周囲を一周ぐるっと回るコースなので、他の山にはない特長があります。

■防寒対策をしっかりする

夏でも一桁温度の頂上は、風が強く体感気温はさらに低くなっています。
御来光の時間帯直前は暗く動き回るのも危険です。
かなり寒いので、持ってきた服などを全て着用して耐えるようにしましょう。

■悪天候時は下山する

山頂は風が強く、そして霧や雲に覆われる事があります。
視界不良の中のお鉢めぐりは大変危険です。
すみやかに下山しましょう。

■下山口を間違えない

富士山では、それぞれルートに対応した下山口が用意されています。
間違ったルートへ入ってしまうと全く違う登山口に到着してしまいます。
また吉田ルートや須走ルートは降り口が登り下りで別で、登り道を下ると他の人に迷惑がかかります。

■頂上のトイレ事情

富士山頂上のトイレは多くなく、吉田須走下山口の前と、富士宮ルート前にあります。
ハイシーズンは混雑しており、御来光後の時間帯などでは30分から1時間を超えるトイレ待ちが発生します。
頂上を目指す最中から水を過剰に飲みすぎないように注意する、
途中の山小屋で済ませておくことで頂上でのトイレを回避できます。
また、水洗トイレはなく紙は横のごみ箱に捨てるなどの特殊なスタイルになります。

■水分の補給

富士山頂上にも自動販売機があります。日本最高所の自動販売機です。
ただし、運送費がものすごく高いので、商品の値段も高くなります。

この記事を書いたのは「好日山荘マガジン 編集部」

好日山荘マガジン 編集部

登山・クライミング・キャンプのプロ、好日山荘スタッフによる編集部。あなたのアウトドアライフを応援します!